こんにちは、介護職歴5年で現在派遣介護員のTUSKです。
今回は、認知症介護に必要な嘘と方便について書いてみたいと思います。
私たちは子供のころから親や学校に「嘘をついてはいけません」と教わりますので嘘をつくことは悪いことだと当然思っています。
しかし、認知症介護においては嘘が必要になることも多々あります。
例えば、利用者さんのご家族が亡くなってしまったときにそれを受け入れることが可能な状態の方であったり、普通に葬式などに参列することが問題ない状態の方であれば当然家族からそのことは告げられるのですが、そうでない場合には家族からの要望で亡くなったことを隠す場合もあります。
しかしそのような時に限ってその利用者さんが「○○(亡くなったご家族)は最近来てくれないなあ」なんて尋ねてきたりするんですよね、不思議なもんですよね。
そういう場合は、「○○さんは亡くなりましたよ」なんて言ってはいけませんから、「仕事が忙しいみたいですよ」とお話します。
利用者さんが家族の死を受け入れることが難しくそれを知ってしまうと精神面や体調面に支障をきたす可能性がある場合、それは必要な嘘ということになるかと思います。
難しい問題ですが、家族(キーパーソン)からそのように依頼された場合は、施設としては従うしかありません。
まあ、そこまで重い話ではなくても嘘と方便が必要な場面は結構あります。
例えば、利用者さんが何か持ち物に固執している場合、時計や履物など色々ありますがそれが何かの拍子で壊れてしまったり使用できなくなったときに家族の了承を得て施設側で預かるという事もあったりします。
特に靴やスリッパなど利用者本人がそれをとても気に入っている場合でもそれを使用することが危険につながる場合はそうする場合が多いかと思います。
そういったときにご本人から「お気に入りの靴が無くなってしまって困っている」または「お気に入りの靴が盗まれた」などと話をされることがありますので、「その靴は壊れてしまって修理に出していますよ」という感じの声掛けをします。
もちろん認知症の方ですので、1度説明しても何度も同じことを聞いてきたりします。
靴が壊れてしまい修理に出しているという説明はすぐに忘れてしまうけど、その靴を気に入っていたということはしっかり覚えているからです。
ですので、聞かれるたびに何度でも同じ声掛けをします。
これも、その靴を履くことは危険と判断してのことですので危険を避けるための必要な嘘という事になるかと思います。
例を挙げていけばキリがないくらい認知症介護の現場ではこのようなことが多いんですよね、「たとえ相手が認知症の方であろうと嘘をついてはいけない」ときれいごとを言ったところで危険なものは危険ですし、本当のことを言うことがマイナスになってしまうことも現実的にあるんです。
というわけで、嘘と方便というのは認知症介護においては必要なときもあると私は思っていますしそのように学んできました。
それでは、今回はこの辺で
よろしければ次回も読んでくださいね~(^^♪
◆転職するなら